不安じゃなくて心配
一夜を共にした後から、私たちは時間さえあれば一緒にいた。頻繁に会いにきてくれる彼に、もう不安な気持ちは微塵もなかった。一緒にいる時は凄く楽しかったし本当に仲良しだった。ただ、不安が消えたと思ったら心配事が耐えなくなった。彼は素行が悪くて有名だ。待ち合わせ場所に突然、暴走車が横付けして柄の悪い人たちが殴りかかってくるなんてドラマのような事が度々あった。どんな状況においても彼は全力で私を守ってくれる。でも、相手が何人もいれば当然、一方的にやられてしまうこともある。私は目の前で殴られている彼をただ見ているしかなかった。。。そして、もし私がいない時に、彼が1人の時に待ち伏せでもされていたら。。。そんなことばかり考えるようになり心配が絶えなかった。
初めての夜
クリスマスデートから間もなく、迎えるお正月、私は彼の家へ行き夜を共にし初めて一緒に朝を迎えることになった。彼の地元の友達と私の友達が付き合っていたということもあり、大晦日はWデートをした。色々な噂から一時は不安で一杯だったこともあったが、彼と過ごす時間が増えるたびに、その不安は安心に変わっていった。誰もが大袈裟だというくらいに彼は全身で愛情を表現してくれた。すーっと一緒にいたいと思った。友達と別れ、彼の家へ初めてお邪魔する事になる。彼の両親は暖かく私のことを迎えてくれた。彼の子どもの頃のことや生い立ち、複雑な家庭環境であったことを全て話してくれた。私は今まで以上に彼が愛おしくてたまらなくなった。そして私たちは初めて結ばれた。