悲しい決断

彼の言葉は本当に嬉しかった。私も出来る事なら彼と彼との子と3人で家族になりたいと本気で思ったと同時に18という若さや、これからの生活、彼に対する周りの目などを考えると不安でいっぱいになった。それ以前に、私の進路は決まっており、親が既に学費を支…

新しい命

彼はどんどん変わっていった。誰もがビックリする程に。その頃、私のお腹には新しいいのちが宿っていた。私は刻々と迫る彼との別れの時を考えるあまり、自分自身の体調の変化に気づきもしなかった。気づいたのは私が地元を離れるまでに1ヶ月あるかないかの時…

変わる彼

私たちが出会ってから、彼はどんどん変わっていった。初めは先輩や周りから色々言われたり、いきなり待ち伏せされ喧嘩を売られたりハラハラする事ばかりだった。反社会勢力との繋がりがあった彼は中卒だったが、ろくに仕事もせず、ご両親も半ば諦めていたの…

大事な話

彼と私が出会ったのは私が高3の冬、12月。この時、既に私の進路は決まっていた。県外の専門学校に入学することになっていた。専門学校は1年で卒業できる学校ではあったが、彼とずっと一緒にいたい、離れたくないという気持ちから、私はこのことを話せずにい…

不安じゃなくて心配

一夜を共にした後から、私たちは時間さえあれば一緒にいた。頻繁に会いにきてくれる彼に、もう不安な気持ちは微塵もなかった。一緒にいる時は凄く楽しかったし本当に仲良しだった。ただ、不安が消えたと思ったら心配事が耐えなくなった。彼は素行が悪くて有…

初めての夜

クリスマスデートから間もなく、迎えるお正月、私は彼の家へ行き夜を共にし初めて一緒に朝を迎えることになった。彼の地元の友達と私の友達が付き合っていたということもあり、大晦日はWデートをした。色々な噂から一時は不安で一杯だったこともあったが、彼…

初デート

彼は無事、免許を取得し私より先に自動車学校を卒業していった。これまでは自校で会うだけだったが、付き合って初めてのデートはクリスマスイヴの日になった。冬休みに百貨店でバイトしていた私を迎えに来てくれた彼は決してお洒落な格好をしていたわけでは…

信じてみよう

私は意を決して切り出した。彼の女関係について。彼はこう言った。「確かに今までは色んな女に手を出してきたけど、もう連絡はとってないし信じてほしい。」私はなんで私なんかと?と続けた。「ビール飲みすぎない方がいいよって言ってくれたでしょ?俺、そ…

私が彼を大好きになった理由は簡単だった。誰にでも一度は訪れるであろう悪っぽい男に何故か惹かれる時だったに違いない。ただ、彼と付き合うようになってから私の耳に入るのは彼の悪い噂ばかりだった。私は高校生で彼は同い年だが中卒で仕事もしてたかどう…

彼の存在

高3の冬、私は初めて心の底から好きだと言える人ができた。それが彼だ。私はそれまで誰も好きになったことがないと言うわけではないが、どちらかというと奥手の方でグループ交際くらいのレベルでしか異性と付き合った事はなかった。初めての彼氏といえる存在…

いつも一緒

あの電話を境に私たちは会えば必ず行動を共にした。自校で受ける授業が違ってても、彼は私のことを待っていた。授業がない時間帯は一緒に外出した。2人きりではなく彼の友達も一緒だったが、私にとっては何故か心地よく、いつも笑っていた。私たちが通う自校…

初めての電話

バスの中で電話番号のメモを渡されてからどれくらい経っただろう。1週間くらいだろうか。彼は私の住んでいるところから1時間は離れたところに住んでおり、その当時、私の親友の彼氏が住んでいる地域と同じだった。親友の彼氏から「あいつ、毎日電話待ってる…

バスの中で

あの言葉を発した日を境に彼は私について回るようになった。自校の教室で私を見かけると必要以上に話しかけてくる。私は当たり前のことを言っただけで、特別な感情はなかったので、話しかけられても笑って軽くあしらっていたが、それから数日後のある日、自…

出逢い

これは私の青春時代〜現在に至るまでの話。 高校三年生の冬、私は誕生日が過ぎていたこともあり解禁になる前に運転免許取得のため、地元の自動車学校に入校した。そこでは同い年から親くらいの歳の方々との出会いがあり、同じ教室の皆んなはとても仲が良かっ…